7月18日火曜日 やはり商機(勝機)は現場から見えてくる

午前中は実技室で工作法の授業から始まる。
木工技術に関して少しマイナスの話しだけれど把握すべき事実がある。それはなぜ日本の木工は稼げなくなったのか。
昔は人件費が安くて材料費が高かったから、手作業が込んで高く見せる事が出来た。高価な木材とそれを活かす技術に価値があった。「桐箪笥」嫁入り道具として「桐箪笥」が選ばれたのはその理由。丈夫で長持ちさせる技術と繊細に「見せる技術」をふんだんに注ぎ込む事が出来た桐たんすは高くて良く売れていた。人件費が上がった現代の家具は、手作業を極力減らし材料は海外から安く仕入れて、手間をかけずにつくる工業化家具が売れる。人件費の差が大きな理由の一つなのだ。
これを踏まえた上で、木材、道具(機械)、加工作業と向き合う必要がある。日本の伝統的な手作業技術は高く丈夫で長持ちする家具を作る。特に「継手技術」は海外でも注目され始めている。一方で家具は必要に応じて買い替えれば良いという工業化的な考えにも共感出来る。今後は技術を深く理解しながら、使える機械は躊躇なく利用する。家具も建築も「伝統」と「工業化」のハイブリッドに価値(面白さ)が見い出せそうだ。やはり商機(勝機)は現場から見えてくる。

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