4月18日火曜日

午前中は座学で木道具について学んだ。木道具の歴史は古くて古墳時代以前にさかのぼるらしい。今身近にある道具は、中国大陸や朝鮮半島から渡ってきたものが改良されて、今に至っている。古来の人達は、物を作り出す作業の中で、失敗や成功を次の時代の人々に伝達してきた。よく使われる「かんな」「のこ」「のみ」の歴史は以外と浅くて、よく使う「二枚刃かんな」は幕末から明治はじめにかけて使われ始めたものなのだ。「両刃のこ」は明治時代に入ってから使われ始めたらしい。木工は3つの工程のみで、「削る」「切る」「掘る」だけと考えると少し気持ちが楽になった。①削る「かんな」が代表的で、台かんなとも言う。台かんなが日本の木工具として使われたのは、室町時代に、中国大陸や朝鮮半島から「突きかんな」ご伝えられたのが始まり。その後日本人の発想で手前に引くかんなに改良された。それ以前は、斧や「ちょうな」、「やりかんな」を使って削っていた。方法は室町時代までくさびで割った「打割り打法」よって作った板材や柱材の面をちょうなで削り、やりかんなをかけて仕上げていたらしい。このやりかんなが、今使っている台かんなに以降して来た。今でも西洋は突き削り、日本は引き削りと違いがある。■切る「ノコギリ」を良く使う。古い時代では中世の「神社縁起絵巻」をみると、大きい材にノミやくさびでを打ち込んで「木理(木目)」に沿って打ち割っていたらしい(打割り法)。その後、鎌倉、室町時代になって中国大陸から「おが」が導入された。その背景には、打割法に適する様な目の通った良質の材が少なくなり、ケヤキののように固く、目が通っていない材を使うようになった。「おが」による手びき板びき(製材)は始まったのは木が減った事が関係していたのだ。その後帯鋸や丸鋸ご明治時代に導入されるまで続いた。「富岳三十六景」の絵図が有名。■掘る(穴をあける)のみは古くから使われていた。弥生時代の古墳などから木製品の彫物が見つかっている。彫は後日に。それにしてもこの頃から自然と調和した暮らしをしつつもバランスを取ることが難しいかったんだなぁ。「木道具を知ることは暮らしを知る事」なのです。

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