3月5日火曜日 木挽き仕事の半分は目立てをしていた。

今朝も砥石を水に浸けて手道具準備のルーティン。作業はタモ飾り棚開き扉の兆番付けをしている。が、3時間かけて一箇所も付けられ無かった。小さな兆番は位置決めから神経を使う、しかも小さなネジは折れやすい。半分位ネジ込んだ所でポキっと折れた(涙)。折れた先は木の中にあるので、それを取り除かなくてはならない、一回り大きめの穴を空けてネジ先を取り除き、穴より少し大きい丸棒を作り埋木で塞ぐ。1歩進んで3歩下がった感じだ。小さな兆番怖い、兆番怖い、兆番怖い(笑)

■木挽の歴史 ④目立て

よく木挽き仕事の半分の時間は、鋸の見立てをしていたと言われる。

目立ては、先ず金敷(かなしき)を使ってアサリ出しをする。(=金敷は鉋刃の裏出しをする時うので現代でも使う)木質に合わせてアサリの幅を揃えて、ヤスリを使い下歯を擦り込む。次に菱ヤスリ(ひしやすり=チョンガケヤスリ)でチョンガケを作り、大きめのヤスリで上刃を擦り込む。最後に上刃を目の細かいヤスリで仕上げる。

昔も今も、刃物の研ぎには手間がかかるのだ。

この工程を大引き作業の合間に行いながら、時間をかけて丁寧に挽いていく。1本の木が終わり新たな木に向かう時は、目を摺り見直したり、他のマエビキ(当時の1人製材用の鋸)用意する。その為、木の種類に合わせて何十枚もの鋸歯を所持していた。

私は機械で針葉樹メインで挽いているのが、それでも8本の鋸歯を所持して作業している。

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